平成28年度文京区予算案

「『文の京』の未来を創る予算」

 

平成28年度文京区予算のキャッチコピーです。

予算編成の内容が明らかになりました。

 

小中学校の体育館等の冷房化、各教室へのタブレット端末の整備、旧区立特別養護老人ホームの大規模改修、文京スポーツセンター及び教育の森公園の改修、展望ラウンジの観光拠点化事業等々が盛り込まれています。

詳しくはこちらをご確認ください↓

http://www.city.bunkyo.lg.jp/kusejoho/koho/houdou/yosan/yosanpress28.html

 

 

来年度から職員研修の一部が委託されることにもなります。非常勤職員から部長まで、すべての職員が対象とのことです。

職員育成基本方針に掲げた理想の職員像になるための「職員として必要な意識」を持った人材を育てる上で、当然、職員研修は大きな意味を持つものであり、重要なものです。

もちろん、これまでも外部講師による研修などは実施されてきたものの、区民から聞こえてくる職員評価は、必ずしも理想の職員像になっていないのでは?との疑問の声もあがっています。区もそこは認識しており、特に「区民の立場に立って考え、真摯に対応する意識」という観点からは、意識はあったとしも実践に移し、区民が実感を持てるまでに至るにはまだまだ努力する必要があるとしています。

 

そこで、区は、今の意識や実践の見直しを行い、前例に捕らわれずに新たな考え方を取り入れて学ぶ必要性を重視し、研修の専門性をもった民間事業者と連携して研修を行っていくことにしました。区が掲げる理想の職員を育成する上でのこの方向性は、大いに歓迎するものであり、応援したいと思います。

職員のちょっとした区民への声掛けや言葉使いからも、職員の意識は透けてみえてしまいます。しっかりと気づきを持って、意識して「自分は区民が幸せになるために、区民サービスの向上のために、何ができるか?」と常に考える志向が癖になるぐらいの研修になってほしいものです。

さらに言えば、職員も一人ひとりに違いがあり、そこが強みであること。価値観や能力も異なるからこそ、多様な区民の目線に立った区民サービスを構築できる力があることを意識していく研修にもなってもらいたいと願っています。

 

職員として必要な意識

文京区の職員として求められる意識は、次のとおりです。

区民目線を意識 区民サービスを向上するために、区民の立場に立って考え、真摯に対応する意識
改革志向の意識 広い視野で常に課題を発見する感性を磨き、発見した課題について解決に向け積極的、主体的に行動していく意識
区民と協働する意識 区民、地域活動団体、NPO、事業者など多様な主体と地域の課題を共有し、解決に向け協働して取り組む意識
人権尊重の意識 人権保障の担い手として、あらゆる差別や偏見を排除し、一人ひとりが尊重される社会の実現に努める意識
公務員倫理とコンプライアンスの意識 全体の奉仕者として、法令の遵守、危機管理意識を常に心がけるとともに、高い倫理意識のもと誠実かつ公正に職務を遂行する意識
チームワーク意識 コミュニケーションを大切にし、組織目標達成に向けて良好な人間関係や協力体制をつくりあげる意識
コスト意識 事業目的の原点に立って費用対効果を考え、最小の経費で最大の効果を生み出す事業運営を心がける意識
自己啓発意識 区職員として常に高い意識を持って自己の将来像を設定し、その実現に向けあらゆる機会を捉えて自らを高めていく意識

http://www.city.bunkyo.lg.jp/var/rev0/0081/4276/ikuseikihonhousin.pdf

 

 

また、平成28年度に組織改正を行うことも発表されました。

男女平等参画推進条例に基づく「誰もが性別を問わず、性的少数者も含むすべての人を個人として尊重され、対等な立場で社会のあらゆる活動に参画する機会が確保される」といった人権推進は、現在、男女協働子育て支援部が所管です。が、4月からは人権一般を担当する総務部に新たに設置される「ダイバーシティ推進担当」が所管となります。

目的は、社会の多様なニーズに対応し、誰も除外しない社会、ひいては、すべての人々がその人らしく社会に参加し、安心感を持って暮らせる社会「インクルージョン社会」の構築をめざすものです。

年齢や障害の有無、国籍に関わらず、誰もが一緒に働いたり、学んだり、地域で暮らしていることが当たり前になる文化を生み出すことでもあります。

 

しかし、文京区役所の職員の意識の中にも施策にも、口に出して言わないまでも暗黙のうちに「区別」という名の下に差別的な扱いや発言をしてしまうなど、実質的に「排除」を行ってしまっている例が散見されます。

「ダイバーシティ推進担当」は、専門性を持ってすべての課、すべての施策において、「インクルージョン社会」の構築が実践されているかを意識してチェックし、誰も取りこぼさず、排除することがない社会を作ってほしいと思います。

 

ただ、本気で推進するつもりがあるのか???と疑問が残る点があります。

なぜなら、障害のある人への人権については障害福祉課を所管とし、「ダイバーシティ推進担当」では、障害者は自分たちの関わることではない・・・と線を引くようです。

障害者も社会で暮らす人々であり、それを分けるということ、それこそがそもそも「区別」という「差別」です。

「すべての人々・・・」とインクルージョン社会の構築を掲げながら、「あなたは“すべての人々”の中に入っていません」と、障害者を別にする???発想からは、ダイバーシティ&インクルージョン社会を理解していないか、あるいは、流行りに乗っただけで本気で取り組むつもりがないのでは…と感じてしまうのは私だけでしょうか?

障害者が窓口に来たら「障害福祉課へ行ってください」と言わなくてはならないような仕事を「ダイバーシティ(多様性)」を掲げた部署にさせるのでしょうか?

担当者に信念と熱意を持って仕事をしていただくためにも、再考を望みます。

 

最後に、育成室などを所管する児童青少年課が、教育委員会に移管されます。

目的は、小学校就学前と就学後で所管部を分け、わかりやすい組織編成を目指すとのことです。

また、区立・私立幼稚園、保育園、発達の心配があるお子さんの相談等は、男女協働子育て支援部の名称を変更した「子ども家庭部」で実施されることになります。

 

詳しくは↓

http://www.city.bunkyo.lg.jp/kusejoho/koho/houdou/yosan/yosanpress28.html

 

2018予算

 

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