方針転換!?文京区でも学校給食無償化スタート!
文京区でも、学校の給食費無償化をスタートします。
本日8日、6月議会が始まり、4月の選挙で当選を果たし、5期目20年の長期政権をスタートした成澤区長の所信表明で明らかになりました。
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◆ 成澤区長が所信表明で明言!
所信表明の中で、学校給食の無償化を実施することを次のように述べられました。
学校給食無償化については、国において無償化に向けた検討が動き出したことを踏まえ、現下の物価高騰による子育て世帯の家計への影響を鑑み、区として、先行して、区立小・中学校において、9月からの開始に向けた準備を進めることといたします。
成澤区長の所信表明の中から抜粋
あわせて、国には、国の責任において、早期に実現することを求めてまいります。
◆ 3月に「実施する考えはない」としていた理由
給食無償化が、文京区においても実施されることは実に喜ばしいことです。
ただ、区は、この3月の予算委員会で「学校給食費の無償化を実施しない理由」として、以下のように回答していました。
<教育推進部長>
「本区では、複数の校舎の建て替え、老朽化した施設の改修・修繕など、多くの財源を要する工事等に対応することが求められており、これらに要する経費として、令和8年度までに約210億円を見込んでおります。
また、新たな教育課題や特別支援教育への対応、部活動支援、不登校対応など、教員の指導体制を強化するだけでなく、これまで以上に多様で質の高い多くの人材を確保することが強く求められております。
現状においては、これらの諸課題に対して財源を集中させ、全ての児童・生徒に質の高い教育を提供することが、最も優先されるべきことと考えております。
また、公立学校の給食費の無償化は、国立や私立等の区立以外の小・中学校に通わせる世帯を含めた全ての子育て世帯が対象にならないため、現時点において実施する考えはございません。」
◆ なぜ方針一転!?理由に言及なし
文京区が給食無償化に踏み出さなかった理由をどのように整理したのか、所信表明では一切触れられていません。
3月末まで「給食無償化をする考えはない」としていたのが、教育委員会のみの判断であったとはとても思えません。むしろ、区長の意向を受けての答弁であったと思っています。
給食無償化は、ともかくは良いことですが、気になります。国が給食無償化の検討をスタートしたからだけでしょうか。
先の区長選挙で、給食費無償化を公約のひとつに掲げた海老澤敬子氏が22.5%、成澤区長は28.5%の絶対得票率(総有権者数に占める得票数の割合)であった、という区民の意思を受け止めた上での、給食無償化への一歩なのか?
それとも、選挙で議員メンバーが代わり、3月には給食無償化条例案に反対していた区長与党に対して、給食無償化実現を目指す議員が増え、議員提案による給食無償化条例案が可決する可能性が高くなったことに先手を打ったのか?
◆ 憲法やこども基本法に照らしてもやるべきこと
国が給食無償化を実施するためにも、給食無償化を行う自治体が増えることは大きな後押しになると思います。
いずれにしても、義務教育は無償と明記している憲法に基づき、給食は無償であるべきと考えます。さらには、この4月に施行された「こども基本法」に照らしても、栄養バランスの取れた給食を無償で提供することは、すべての子どもが持つ「健やかに成長及び発達する権利」を保障していくためにも重要です。とても喜ばしいことです。
◆ 6月議会で要チェック!
これまで給食無償化をやらない理由としてきた、「校舎の老朽化対策や人材確保等への財源集中」。給食無償化と引き換えにせず、どの政策も質を低下させることなく、すべて並行してしっかりやっていくのか。
また、国が無償化を実施するまで、確実に無償化を続けていくのか。
6月議会でしっかりと確認していきます。
ぜひ、ご注目ください。
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